乳児(6~11ヶ月ころ)の発達の特徴

子供の発達・発育育児

こんにちは!
Ippolab広報の圭です。

今回は、「乳児(6~11ヶ月ころ)の発達の特徴」について、前回と同様以下の6つの観点からご紹介します。

1. 生理的機能(体の働き)
2. 生活習慣
3. 全身運動
4. 手指の操作
5. 言語・認識
6. 自我・社会性
※ここでご紹介することはあくまで一般的な特徴なので、子供によって当然個人差があります。

なお、過去の子どもの発の特徴に関する記事は、下記をご覧ください。
乳児(0-5ヶ月ころ)の発達の特徴
https://ippolab.co.jp/nyuji-hattatsu0-5kagetsu/

1. 生理的機能

6ヶ月
・原始反射(モロー反射、把握反射、口唇探索反射、吸てつ反射など)のほとんどが消失する

7~8ヶ月
・母体免疫から自己免疫へと切り替わる
・乳歯が生え始める。

9~11ヶ月
・より高次の大脳系の成熟が進み、バランスを取る力、手指の操作における調整の力がついてくる

用語解説
・原始反射:生まれつき備わった、自分の意思とは関係なく起きる反射的な反応。
・モロー反射:大きな音を立てた際に、乳児が両手を広げて抱きつこうとする反射動作のこと。別名、「抱きつき反射」ともいう。
・把握反射:手や足に何かが触れた時、握ろうと指を曲げること。
・口唇探索反射:唇の周りに指などを触れると、反射的に顔を向けて口を開く動作。
・吸てつ反射:口に入ってきたもの(母親の乳首など)を強く吸う反射。

2. 生活習慣

睡眠
7~8ヶ月
・1日の睡眠時間は13時間前後。お昼寝は午前と午後、夕方の3回となる。

9ヶ月
・お昼寝が午前と午後の2回になってくる。

食事
7~8ヶ月
・舌でつぶせる固さの離乳食

9ヶ月
・歯ぐきでつぶせる固さの離乳食

3. 全身運動

6ヶ月
・寝返り、旋回をする。

7~8ヶ月
・ずりばいでの移動が始まる
・お座りができ始める

9ヶ月
・四つん這いで移動する
・つかまり立ちをし、伝い歩きを始める

10ヶ月
・四つん這い→お座り→つかまり立ち→お座りなどの姿勢の変換が自由に出来る

11ヶ月
・高ばい(尻を高く上げて這うこと)をする
・ひとりで立つ

4. 手指の操作

6ヶ月
・両手把握を媒介にした持ち替えをする

7~8ヶ月
・手に持った物を自ら話すことは難しい

9ヶ月
・左右の手にそれぞれ物を持ち、自分から話すことが出来る
・「散らかす」ことが多くなる

10ヶ月
・器に物を入れようとするなど「内に向けた調整」が見られる
・親指と人差し指で斜め上から小さい物をつかむ

11ヶ月
・左右交互に持った物をのせる、入れる、くっつける、相手に渡すといったことができる

5. 言語・認識

6ヶ月
・二つの物を右、左、右などと繰り返し見比べる

7~8ヶ月
・指をさすとその指先や指した人の顔を見る
・抱っこされるときに両手を伸ばす

9ヶ月
・指をさした先にある物を見つける
・要求の手差しや発生が見られる
・二音の反復的音声を発する

10ヶ月
・初めて意味のある言葉(「マンマ」)などが出る
・要求の指さしが見られる
・「上手上手」などの身振りを模倣する

11ヶ月
・見つけて嬉しい物を指さす
・一定の物事に一定の音声が結びつく

6. 自我・社会性

6ヶ月
・知らない人と対面すると、背を向けたり振り返ったりを繰り返す

7~8ヶ月
・「8ヶ月不安」が見られる
・知らない人の顔をわざわざ見て泣く

9ヶ月
・特定の人を「よりどころ」にしながら、外の世界へも気持ちを向け始める
・人の表情から場面の意味を読み取る

10ヶ月
・「ちょうだい」に対して、物を渡そうとする
・鏡に映った自分と他人を見分ける
・名前を呼ばれると手を挙げる

11ヶ月
・得意、照れる、かわいがるといった感情を示す

用語解説
・「8ヶ月不安」:お母さんや身近な人の後追いや、夜泣きが酷くなること。人見知りが激しくなる=親しい人のことが分かるようになり、それ以外の人に対して不安を抱くという現象。通常の成長の証であるため、発育上の問題は全くない。

あとがき

今回の記事は以上となります。
ご自身のお子さんの発育チェックの参考としていただければ幸いです。

ちなみに、僕の二人の姪っ子の妹ちゃんが、まさしく「知らない人の顔をわざわざ見て泣く」という状態でした。
お姉ちゃんの方は全く人見知りをしなかった(今も全然しません(笑))のに、同じ姉妹でも全然違うものですね。

それから、僕の息子が小さかった頃、確かにある一定の時期を境に、抱っこしようとしたら両手を伸ばし始めました。
息子の「自分から抱っこされようする姿」を見て、すごく心が癒やされたことを覚えています。

子どもがまだ小さかった時に、もっと勉強しておけば良かったなと思います。
そうすれば、子どもの日々の成長をもっともっと発見できていたかもしれません。

それでは皆さん、またお会いしましょう。

Ippolab広報

参考文献
0歳~6歳 子どもの発達と保育の本 第2版
監修・執筆:河原紀子
執筆:港区保育を学ぶ会
出版社:学研プラス
発売日:2018年2月6日
https://gakken-mall.jp/ec/mirai/pro/disp/2/3011223211?sFlg=2