現役高校生アーティストSEIさんとのコラボでイッポラボアスレティックスのキャラクターが誕生!

アスレティックスニュース

2022年春、イッポラボアスレティックスに新たなマスコットキャラクターが誕生しました!カンガルーをモチーフにしたこのキャラクターは、鳥取市の高校に通う現役高校生アーティストSEIさんにデザインしていただきました。

かねてからイッポラボアスレティックスのオリジナルキャラクターを作りたいと思っていました。子どもたちにも愛着を持ってもらうにはおそらく動物が良いだろう。その動物にもイッポラボらしいオリジナリティを込めたい。そんな気持ちをずっと抱いていましたが、そんな時に出会ったのがSEIさんでした。

これまで動物に色とりどりの服を着せたイラストを描いてこられたSEIさん。キャラクターデザインは初めての取り組みだったようですが、イッポラボの想いを最大限に取り入れてくれました。

今回のキャラクター制作に対する想いをお聞きするために、SEIさんにインタビューさせていただきました。

SEIさん(上)インタビューはZOOMにて

ー SEIさん、今回はキャラクター開発、ありがとうございました。作業を終えられて今の率直な感想はいかがでしょうか。

とても良い経験になりました。これまでは自分が描きたい絵を描いてきましたが、他の方に頼まれて描いたのは初めてです。最初はわからないことも多かったですが、キャラクターが完成した今は、イッポラボアスレティックスで皆さんに見ていただけるのが楽しみです。

ー 私たちも子どもたちや保護者の方々に見ていただくのが楽しみです。ところで、普段はどのようなイラストを描かれているのでしょうか。

最近は動物に服を着せた絵を描いていますが、これは今から1年くらい前の高校1年生の12月から描き始めました。それよりも前は、もともと虫の絵を描くのが好きで、色鉛筆でよく描いていました。保育園の頃からバッタやカブトムシが好きで、実物や昆虫図鑑を見ながら模写していました。

動物に服を着せる絵
以前書いていた昆虫

ー 動物に服を着せる絵を描くことと今回のキャラクター開発では、なにか違いはありましたでしょうか。

普段は自分が描きたい絵を描いていましたが、今回は他の人に頼まれた絵を描くということで、そこが大きな違いでした。これまでやったことはなかったけど、「やってみたい!」「良い経験になる!」とポジティブな気持ちで描き切れました。

ー 最初に打ち合わせさせてもらった日から約1か月間での完成となりました。普段これくらいの時間をかけてイラストを描かれることはありますか。

ありますね。虫の絵を描く時は色鉛筆を使うので1か月かかることもあります。なので、今回も同じくらいの作業量でした。

今回イッポラボからはキャラクターに取り入れてほしい条件として「イッポラボカラーの赤、青、黄が入っていること」「動物であること」「子どもが愛着を持てるもの」を事前に共有させてもらいましたが、イッポラボとしてもキャラクターを作るのは初めてだったため、時間をかけてすり合わせをさせてもらいました。

Jリーグ、プロ野球、Bリーグ、Vリーグなど、プロチームのキャラクターを参考にしつつ、どの動物にすべきかを考えていきました。SEIさんからは「カンガルー」をご提案いただきました。

ー カンガルーを動物に選んでいただいた理由はなにかあったのでしょうか。

まずは、子どもが見てもわかりやすいキャラクターにしたいというのが一番にありました。そして、スポーツの印象が思い浮かぶ動物を選んだときに、カンガルーが出てきました。カンガルーはボクシングをしているイメージがありますが、そのイメージが出てきたとたん、他の動物が思い浮かばないくらい適切だと思いました。

動物がカンガルーに決まってから、SEIさんにまずは一案、顔部分だけ作っていただきました。これまでのSEIさんのイラストの良さが込められた提案でした。

いつものSEIさんらしいテイストが出たカンガルー

こちらの絵も素敵ではあったのですが、イッポラボアスレティックスに参加する子どもは年長から小学生であることも踏まえて、キャラクター要素を強くしたイラストも考えていただきました。目の形や耳の大きさ、ポーズ、見ている方向など、いろいろ検討していただきました。

SEIさんからご提案いただいたラフスケッチ

ー 普段絵を書く時にはこのようにパターンを書くことはあるのでしょうか。

ありますね。いろいろ描いてみてアイデアを出すことはあります。また、実際に色も塗ってみて、色をどうしようかと悩む時もあります。

ー 上のカンガルーのパターンを作っていた時はどんな心境で取り組まれていましたか?

いつもの絵を描くときとは違っていました。「イッポラボの想いに近づける」というのを大事にしようと描き続けましたが、パターンのアイデアを出すことに苦労しました。Jリーグキャラクターのような誰が見てもわかりやすいキャラクターにするために、顔などの角度はどうしたら良いのかと悩みました。

最終的にはこの2パターンにまで絞っていただきました。このどちらのポーズにするかはイッポラボアスレティックスのコーチ、スタッフにも意見を聞き、どちらも良さはあったのですが、一目で運動教室とわかる「走るポーズ」を選ばせてもらいました。

走っているポーズ案。こちらのデザインに最終決定。
グッドポーズ案。こちらも素敵なデザイン。

ここからは色塗りの工程に進みましたが、色塗りに置いてもいろいろなパターンを出していただきました。

色塗り前の原案
カラー入り パターン1
カラー入り パターン2

ー 今回の色塗りで意識していただいたことはどのあたりでしょうか。

普段、動物の色は明るい色にしていますが、今回もそこを大事にしてまずは描いてみました。イッポラボカラーを使うことを前提に色を選び、ボディを黄色にしたものをまず作りました。ただカンガルーのもともとの色は茶色なので、茶色バージョンも合わせて作りました。この2パターンを用意して、イッポラボさんにご提案しましたが、カンガルーだと伝わるように、茶色の方を選んでいただきました。

ー 胸元には赤色の「iマーク」がありますね。ここにはどのような思いを込めていただいたのでしょうか。

まず、シャツが無地というのは寂しいと思ったので、何かマークを入れられないかと思いました。イッポラボの「i」を自分なりに工夫して入れてみることにしたのですが、「i」の上の部分をハートにして、さらに赤色にすることで、イッポラボの小さい子どもに対する愛情を表現しました。この「i」も一つのシンボル要素になればと思っています。

ー 靴の青色も他のパターンでも試してほしいとお願いさせていただきました。すると、SEIさんからは青色だけでも8種類の青を提示していただき、とても驚きました。普段は色鉛筆でも絵を描かれていると思いますが、何本くらいの色鉛筆を使っているのでしょうか?

全て青色

この質問をもらってから数えてたのですが(笑)、116本ありました!4つの異なるメーカーのものをその時々で使い分けていますが、色鉛筆以外にも、TomboのABTペンというのも使っています。

大まかには、動物を書く時はABTペン、昆虫を描く時は色鉛筆というように自分なりのこだわりがありますね。昆虫は複雑な色をしているので、色鉛筆を重ねていくことでより本物のように近づいてきます。ABTペンは濃淡がはっきりするので、昆虫にはあまり使いません。

どの色にするかの配色も決まり、製作の途中でSEIさんがiPadを使われ始めたことから、デジタル画像でキャラクターを仕上げることになりました。このタイミングで、アーティストSEIさんの模様のこだわりを加えていただきました。

iPadでの色塗り後

ー この段階で、服や靴に模様を入れていただきましたが、それぞれの理由や入れた想いは何かあるのでしょうか。

まず、服の黒の模様は「虎」をイメージしました。以前から虎の模様を描くのが好きで得意なので、今回はイッポラボさんとのコラボということもあり、少しその模様を入れさせてもらいました。

また、左足の靴には「葉っぱ」の模様を入れました。ここには小さい子どもたちには自然に触れ合ってほしい、自然を大切にしてほしいという願いを込めています。

最後に右足の靴の模様ですが、「炎」をイメージしています。炎も描くことが多いのですが、何事にも熱中してほしいという想いを込めました。

ー SEIさんらしい模様を入れていただき、ついにキャラクターが完成しました。完成したキャラクターを見てどのようなことを感じられますか?

イッポラボさんのご要望も取り入れながらデザインしましたが、自分らしさも出せたと思っています。キャラクター全体の色合いや、胸元の「i」マーク、そして楽しそうなカンガルーの表情を見てほしいです。


かくして、イッポラボアスレティックスの初めてのキャラクターは、現役高校生アーティストSEIさんとのコラボにより誕生しました。私たちの希望をキャラクターに反映していただきオリジナリティ溢れるものになりました。今後、子どもたちにも愛されるキャラクターになればと思っています。

今後、このキャラクターはあちこちに登場する予定です。ぜひ可愛がっていただければと思います。

キャラクター説明

なぜカンガルー?

カンガルーはジャンプが得意。子供にも飛躍してほしいとの願いを込めた。またカンガルーがお腹に子供を入れるように、保護者には子どもを見守ってほしい。

柄に込めた思い

○服の柄について

SEIさんが得意とする虎柄デザインでSEIさんのシンボルを描いてもらった。

○靴の柄について

黒い模様は葉っぱ(自然)をイメージ。

緑の模様は炎をイメージ。

子どもたちには情熱を持ち、大地を駆け抜けるように羽ばたいていってほしい願いを込めた。

高校生アーティストSEIについて

2004年鳥取市生まれ。幼少期から絵を描くのが好きで、小・中学校時代はジュニア県展、県展をはじめ多くの受賞歴あり。2020年、城北高校に入学し、アントレプレナー部に所属、1年生のころから山陰三ッ星マーケット等でオリジナルイラストの販売を始める。2021年、山陰三ッ星マーケット4周年の記念Tシャツのイラストを手がけた。

とっとりをアートで明るくしたい!という目標を持って創作活動を行っている。

Instagram:https://www.instagram.com/seiichiro.7777/